税理士試験について調べると、
「税理士試験はやめとけ」という意見を見かけることがあります。
確かに税理士試験は簡単な試験ではありません。
勉強時間も多く、合格まで数年かかる人も多い難関資格です。
そのため「やめとけ」と言われるのも、ある意味では間違いではありません。
しかし、理由を知らないまま諦めてしまうのは少しもったいないと思います。
実際に勉強してみると、ネットで言われているイメージとは違う部分もあります。
私自身も働きながら簿記論・財務諸表論を勉強し、最終的に一発合格することができました。
この記事では、
・税理士試験はやめとけと言われる理由
・それでも受験する価値があるのか
・実際に勉強して感じた個人的な見解
を解説します。
税理士試験に興味がある人や、挑戦するか迷っている人は参考にしてみてください。
税理士試験はやめとけと言われる理由5つ
結論から言うと、税理士試験が「やめとけ」と言われる理由は次の5つです。
- 勉強時間が多すぎる
- 試験の難易度が高い
- 社会人は勉強時間の確保が大変
- 合格まで長期戦になりやすい
- 独学では難しいと言われる
どれも事実として大変な部分があります。
私も勉強を始める前は「えげつないくらい難しい試験なんだろうな」と思っていました。
ただ、実際に勉強してみると「無理な試験」というより、続けた人が勝つ試験だと感じました。
特に社会人は、気合よりも「勉強を継続できる仕組み」を作れるかどうかが大きいです。
私自身も働きながら簿記論と財務諸表論を勉強し、最終的に同時合格することができました。
ここからは、上の5つについて1つずつ解説します。
理由① 勉強時間が多すぎる
税理士試験が「やめとけ」と言われる理由として、まずよく挙げられるのが勉強時間の多さです。
税理士試験は1科目でも数百〜1000時間以上の勉強が必要と言われることがあります。
登竜門である簿記論や財務諸表論でも、働きながら合格を目指す場合はかなりの勉強時間を確保する必要があります。
さらに税理士試験は科目合格制です。
最終的に5科目すべてに合格する必要があるため、合格までに数年かかる人も多くいます。
この勉強時間の多さが、「税理士試験はやめとけ」と言われる理由の一つになっています。
実際に勉強してみても、勉強時間が必要な試験であることは間違いありません。
特に直前期は、仕事以外の時間のほとんどを勉強に使っていました。
平日は仕事が終わってから勉強し、休日も勉強時間に使う生活になります。
ただ、勉強を続けているうちに、少しずつ勉強すること自体が習慣になっていきました。
最初は大変に感じても、勉強する生活に慣れてくると、そこまで苦ではなくなる部分もあります。
理由② 試験の難易度が高い
税理士試験は難関資格として知られています。
合格率も決して高いとは言えず、簡単に受かる試験ではありません。
特に簿記論や財務諸表論は受験者数も多く、競争も激しい科目です。
しっかり勉強しなければ普通に落ちる試験なので、「税理士試験はやめとけ」と言われることもあります。
また、税理士試験は範囲も広く、短期間の勉強だけで合格することは難しい試験です。
ある程度まとまった勉強時間を確保し、長期間継続して勉強する必要があります。
私も勉強を始める前は、税理士試験はかなり難しい試験だと思っていました。
実際に簡単な試験ではありませんが、正しい方法で勉強を続ければ合格が不可能な試験でもないと感じました。
特に簿記論と財務諸表論は、範囲が重なっている部分も多いため、効率よく勉強すれば同時合格も狙える科目です。
税法科目では、簿記論・財務諸表論を合格してきた人ばかりの中で上位10数%に入る必要があります。
そのため求められるレベルが1段階以上上がります。
理由③ 社会人は勉強時間の確保が大変
税理士試験が「やめとけ」と言われる理由として、社会人の勉強時間の確保の難しさもよく挙げられます。
税理士試験は社会人の受験者がかなり多いです。
学生であれば勉強に使える時間も多いですが、社会人は仕事があります。
平日は仕事が終わってから勉強することになりますし、休日も勉強時間に使うことが多くなります。
残業が多い仕事の場合、勉強時間を確保するのはさらに大変になります。
また、勉強習慣がない状態から、いきなり長時間勉強する生活に変えるのは簡単ではありません。
こうした理由から、社会人が税理士試験を目指すのは大変だと言われることがあります。
私自身も働きながら勉強していましたが、基本は仕事終わりに勉強する形でした。
平日は仕事が終わってから勉強し、休日はまとまった時間を使って勉強していました。
正直なところ、社会人の場合は勉強時間の確保が一番大変だと思います。
ただ、生活の中で無駄な時間を減らしていくと、意外と勉強時間は作れるものです。
例えば、テレビを見る時間やスマホを触る時間を減らすだけでも、かなりの勉強時間を確保できます。
勉強習慣がついてくると、仕事終わりでも自然と机に向かえるようになります。
社会人の私が勉強時間を捻出するために投資した家電についてはこちらにまとめています。
理由④ 合格まで長期戦になりやすい
税理士試験は科目合格制の試験です。
1科目ずつ合格していく仕組みになっているため、最終的に5科目すべてに合格するまでには長い時間がかかる人も多くいます。
たとえば1年で1科目ずつ合格していったとしても、単純計算で5年かかります。
実際には複数科目に同時合格する人もいますが、仕事をしながら勉強している場合は、1年に1科目のペースで進める人も少なくありません。
そのため、税理士試験は長期戦の資格と言われることが多いです。
途中でモチベーションが落ちたり、仕事が忙しくなって勉強が止まったりする人もいます。
こうした事情から、「税理士試験はやめとけ」と言われることもあります。
ただ、科目合格制だからこそ社会人でも挑戦しやすいという面もあります。
一度合格した科目は一生有効です。
そのため、無理に短期間で合格を目指す必要はなく、少しずつ科目を積み上げていくことができます。
働きながら勉強する人にとっては、この制度は大きなメリットだと思います。
理由⑤ 独学では難しいと言われる
税理士試験は独学では難しいと言われることも多い試験です。
理由としては、試験範囲が広いことや、試験対策のノウハウが必要になることが挙げられます。
特に簿記論や財務諸表論は計算量が多く、問題の解き方にも慣れが必要です。
税法科目では条文の細かいところまでの暗記を求められます。
また、税理士試験は時間との戦いになる試験でもあります。
本試験では限られた時間の中で多くの問題を解かなければならないため、単に知識があるだけでは合格するのは難しいことがあります。
こうした理由から、多くの受験生が予備校や通信講座を利用しています。
独学でも合格する人はいますが、働きながら勉強する場合は、効率よく勉強を進めることが重要になります。
その意味では、講座を利用する方が効率的に勉強できるケースも多いと思います。
大手予備校に通うと1科目あたり20万円前後かかります。
5科目1発合格でも100万円近い投資が必要になります。
ただ、最近はオンライン講座も増えており、費用を大きく抑えることも可能です。
私はスタディングという通信講座を使い、合計10万円以下で簿記論と財務諸表論に合格しました。
社会人が働きながら勉強する場合、自宅で講義を見られる通信講座の方が続けやすいと感じました。
税理士試験の通信講座については、こちらの記事で詳しく比較しています。
税理士試験をおすすめできない人
税理士試験は誰にでもおすすめできる資格ではありません。
実際、人によってはかなり厳しい挑戦になることもあります。
例えば、次のような人は税理士試験との相性があまり良くない可能性があります。
・短期間で結果を出したい人
・長期間の勉強を続けるのが苦手な人
・勉強時間を確保できない人
税理士試験は合格まで数年かかることも多く、長期戦になる資格です。
そのため、短期間で結果を求める人や、勉強時間を確保できない人にとってはかなり厳しい試験になる可能性があります。
特に社会人の場合、仕事と勉強を両立する必要があります。
ただ、逆に言えば
・コツコツ勉強を続けられる
・長期的な目標に取り組める
こうした人にとっては、税理士試験は十分に挑戦する価値のある資格だと思います。
それでも税理士試験を受験する価値
ここまで、税理士試験が「やめとけ」と言われる理由を紹介しました。
確かに、勉強時間が多いことや試験の難易度が高いことなど、大変な部分があるのは事実です。
ただ、それでも税理士試験には挑戦する価値がある資格だと思います。
ここからは、税理士試験を目指す価値について解説します。
社会人でも挑戦しやすい資格
税理士試験は科目合格制の試験です。
そのため、一度にすべての科目に合格する必要はありません。
1科目ずつ合格していくことができるため、働きながらでも挑戦しやすい試験です。
一度合格した科目は一生有効なので、長期的に少しずつ進めていくこともできます。
この制度は、社会人にとって大きなメリットだと思います。
会計スキルが大きく伸びる
税理士試験の勉強をすることで、簿記や会計の理解が大きく深まります。
簿記論や財務諸表論では、会計の基礎から応用まで幅広く学ぶことになります。
そのため、税理士試験の勉強は資格取得だけでなく、会計スキルの向上にもつながります。
会計業界で働く人にとっては、勉強している内容そのものが仕事に役立つことも多いと思います。
簿記論・財務諸表論は単体でも価値がある
簿記論や財務諸表論は、税理士試験の登竜門と言われる科目です。
内容としては、日商簿記1級と同等の高度な会計知識を学ぶことになります。
そのため、仮に税理士試験を途中で撤退することになったとしても、勉強した内容が無駄になるわけではありません。
実際、簿記論や財務諸表論の知識は経理職や会計職では評価されることも多く、キャリアの面でもプラスになるケースがあります。
勉強習慣が身につく
税理士試験は長期間勉強を続ける必要がある試験です。
そのため、勉強を続けていくうちに自然と勉強習慣が身についていきます。
私自身も、税理士試験の勉強を始めてから、継続して勉強する習慣がつきました。
勉強を続けていくうちに、勉強すること自体がそこまで苦ではなくなっていったように感じます。
このような勉強習慣は、税理士試験に限らず、その後のキャリアにも役立つと思います。
実際に直前期にどのように勉強していたかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
社会人簿記論・財務諸表論同時合格者の直前期の1日の勉強スケジュール
働きながら簿記論・財務諸表論に合格するまで
ここからは、私が働きながら簿記論と財務諸表論を勉強し、合格するまでの流れを簡単に紹介します。
税理士試験を目指すか迷っている人の参考になればと思います。
簿記を勉強したら思った以上に面白かった
もともと税理士を目指そうと思っていたわけではありません。
当時は仕事を辞めようかと考えていた時期で、とりあえず興味があった簿記を勉強してみたのがきっかけでした。
簿記は以前から少し興味があった分野だったのですが、実際に勉強してみると思っていた以上に面白く感じました。
数字がきれいにつながっていく感覚や、会計の仕組みを理解していく過程が楽しく、「せっかくならもう少し難しい資格にも挑戦してみたい」と思うようになりました。
公認会計士か税理士で迷った
簿記を勉強しているうちに、さらに上位の会計系の資格に興味を持つようになりました。
そこで考えたのが、公認会計士と税理士です。
どちらも難易度の高い資格として知られているため、どちらを目指すべきか少し迷いました。
最終的に税理士試験を選んだ理由は、科目合格制の試験だったからです。
公認会計士試験は一発勝負に近い試験ですが、税理士試験は1科目ずつ合格していくことができます。
働きながら勉強することを考えると、科目合格制の方が現実的だと感じました。
直前期は仕事以外ほぼ勉強
試験が近づくにつれて、勉強時間はかなり増えていきました。
特に直前期は、仕事以外の時間のほとんどを勉強に使っていたと思います。
平日は仕事が終わってから勉強し、休日もほぼ勉強という生活でした。
決まったスケジュールを作っていたわけではありませんが、空いている時間はできるだけ勉強に使うようにしていました。
この時期は大変ではありましたが、同時に「ここまでやったから大丈夫だろう」という感覚も少しずつ出てきました。
本試験の手応え
実際に試験を受けたあとの感覚としては、「たぶん両方受かったな」という印象でした。
もちろん試験が終わるまでは不安もありましたが、試験中の感触としてはそこまで悪くなかったと思います。
自己採点では、簿記論が65点、財務諸表論が72点でした。
結果として、簿記論と財務諸表論の両方に一発合格することができました。
合格したときの率直な感想は、「とりあえず安心した」という気持ちが大きかったです。
税理士試験を目指すなら効率的な勉強方法が重要
税理士試験は勉強時間が多く必要になる試験です。
そのため、できるだけ効率よく勉強を進めることが重要になります。
特に社会人の場合は、勉強できる時間が限られています。
独学で試行錯誤するよりも、講座などを利用して効率的に勉強を進めた方が結果的に早く合格できることも多いと思います。
働きながらまずは簿財を目指すならスタディング
私自身は、通信講座を利用して勉強を進めました。
特に社会人の場合は、通学よりもオンライン講座の方が勉強しやすいと感じました。
スマホやパソコンで勉強できるため、通勤時間などのスキマ時間も活用しやすいからです。
講座によって特徴は違いますが、自分に合った勉強方法を選ぶことが大切だと思います。
私がスタディングを選んだ理由や実際の使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
税理士試験は確かに簡単な試験ではありません。
勉強時間も多く、長期間勉強を続ける必要があります。
そのため、「税理士試験はやめとけ」と言われることがあるのも事実です。
ただ、理由を理解したうえで挑戦するのであれば、十分に目指す価値のある資格だと思います。
実際に勉強してみると、会計の知識が深まったり、勉強習慣が身についたりと得られるものも多くありました。
税理士試験に興味がある人は、「やめとけ」という意見だけで判断するのではなく、自分に合っているかどうかを考えてみることをおすすめします。


